生産備蓄 (防災担当の災害対策ノート)

兼業農家の防災担当者が、農業と災害対策について語ります。

防災 寒さ対策 ロケットストーブ その2

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

 

阪神大震災から23年が経ちました。

あの時も、寒い一日でした。

 

■災害はいつ起こるかわかりません。

寒い時かもしれないし、暑い時かもしれません。

私たちにできるのは、対処するための準備をしておくこと。

そして、対処する方法を、いくつも持っておくことです。

 

生産備蓄では、暖房として、ロケットストーブを利用します。

 

ビニールハウスに、煙突用の穴をあけます。

奥に見える黒い板が、煙突用の穴です。

ロケットストーブの排気は、ここから外に出るようにしてあります。

 

■皆さんは、ビニールハウスにどんな印象を持っているでしょうか。

もしかしたら、とても暖かい場所だと考えている人が多いかもしれません。

 

ビニールハウスは、お日様にあたっていると、とても暖かいです。

だけど、夜になると、途端に冷たくなります。

 

ビニールの厚さは0.1ミリくらいしかありません。

冬場のビニールハウスの中は、とても寒くなるのです。

だから、ビニールハウスの中では、ボイラーで温かくしているのです。

 

生産備蓄では、ビニールハウスの中で、薪を燃やして、温めるようにしてあります。

災害があったときに、使えるようにするためです。

 

防災 寒さ対策 ロケットストーブ

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

 

■今年は、寒い日が続きます。

大雪で列車が立ち往生したり、センター試験の開始時間が遅くなったり、今年は特に寒い日が続きます。

 

そして、阪神大震災が発生したのが、あす1月17日。

ちょうど寒さが一番厳しくなる時期です。

 

今回は、災害時の防寒対策について、考えます。

 

■ロケットストーブの利用

この時期の防災対策として、寒さ対策は必要です。

停電で電気が使えない。

灯油もない。

そのような時に、ロケットストーブが活躍します。

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■これは、簡単な構造で、いろいろなものを効率よく燃焼させるストーブです。

煮炊きもできますので、災害時の対応もできます。

 

災害時に燃やすものは手に入るのかと質問されます。

災害が起こると、大量のがれきが発生します。

そのがれきを燃やします。

燃料は、被災地にいくらでもあるのです。

 

明日に続きます。

 

防災 アクアポニックス ホンモロコ

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

アクアポニックスの水槽に、ホンモロコの投入です。

 

ホンモロコは琵琶湖原産の魚です。

鯉の仲間で、体長は大きくなると、15センチくらいになります。

埼玉県では、休耕田を利用した養殖が盛んで、年間20トンのホンモロコを出荷をしています。

関西が本場ですが、関東にも広がりつつある魚です。

 

■生産備蓄では、なぜ、ホンモロコを使うのでしょうか

それは、災害が発生した時に、

使っている水を「生活用水」として利用するからです。

 

■災害時には、飲料水のほかに、手を洗う、物を洗う、いろいろなものに「生活用水」が必要になります。

 

通常の水耕栽培では、専用の肥料を使って、野菜を栽培します。

この肥料は、いろいろなものが溶け込んでいて、処理をしなければ、排水することができません。

また、病害虫対策として、農薬を使用します。

このような水は、たとえ「生活用水」であっても、災害時に使うことはできません。

 

■生産備蓄は、アクアポニックスを使っています。

これは、地球の循環を再現したものであり、農薬や肥料を使うことは、ありません。

災害時にも、水を「生活用水」として、安心して使うことができるのです。

 

防災 消滅する給油所

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

 

ガソリンスタンドが、毎年減っています。

そのことを、防災の視点から見ていきます。

 

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■消滅する給油所

給油所の数は、

ピークの1994年の約6万か所から、

2016年の約3万か所に、半減しています。

 

理由としては、

車に乗る人の減少とエコカーの普及、

そして消防法の改正に伴う、地下タンクの改修の義務化などです。

 

今後、電気自動車が普及すれば、さらに給油所は減少していくでしょう。

 

■給油所の過疎地

経産省は給油所が3カ所以下の自治体を「給油所の過疎地」と定義しています。

 

災害時に応援に行く場合、「給油所の過疎地」は大きな問題になります。

災害派遣チームの中に、タンクローリーがあればよいのですが、

タンクローリーをもって災害派遣に来るのは、自衛隊くらいです。

 

普通の災害派遣チームは、

災害地域内あるいはその周辺で、燃料を給油することになります。 

 

その地域に住んでいる人も給油するわけですから、給油所は大混雑になります。

 

給油に時間を取られて、

あるいは給油するために、長距離走るために、

本来の業務ができないことになります。

 

これは由々しき事態です。

防災 非常用電源 その3

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

昨日は、非常用電源の地震対策について話しました。

今日は、稼働時間です。

 

■非常用電源の稼働時間

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大震災が発生した後、停電になることは予測しておかねばなりません。

そして、命を助けるために、72時間の電力は確保しておく必要があります。

 

電話も携帯電話も使えなくなった時、

頼りになるのは、衛星携帯電話です。

 

しかし、

衛星携帯電話も、電池が切れてしまえば動きません。

衛星携帯電話のバッテリー、消耗は早いです。

充電しておかないと、すぐなくなってしまいます。

 

助けを求めるとき、通信手段がなければ、どうしようもありません。

人を助けに行くときも、通信手段がなければ、

助かる命も、助けられません。

 

最低でも、72時間、どんなことが起きても

非常用電源の燃料は確保してもらいたい。

 

防災担当の農家は、そう考えます。

 

 

防災 非常用発電機 燃料 その2

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

 

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今日は、非常用電源の地震対策についてです。

 

■非常用電源の地震対策

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災害による停電時に、なくてはならない非常用電源です。

しかし、

地震の対策をしていない、市町村が、約2割あります。

 

これが問題です。

 

例えば、東日本大震災の時、福島第一原子力発電所の事故の

最大の原因は、電源の消失にありました。

 

非常用発電機が正常に稼働していれば、あれだけの惨事にはならなかった。

そう考えられます。

 

同じことが、市区町村の非常用電源にも、あてはまります。

 

大きな地震が発生した時、

非常用電源が、地震で転倒して動かない。

燃料ホースが切断されて、動かない。

津波で流される。

  

少なくとも、地震対策をしておかなければ、

本当にいざというときに、

電気が使えない可能性があるのです。

 

みなさんの住んでいる町はどうでしょうか。

非常用電源は、ちゃんと地震対策がなされているでしょうか?

 

防災 非常用発電機 燃料

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

 

消防庁が、

地方公共団体における業務継続性確保のための非常用電源に関する調査結果」

を発表しました。

 

これは、

都道府県や、市区町村が、

非常用電源用の燃料をどれだけ備蓄しているかです。

詳しくは、こちらに記載されています。

http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/houdou/h29/12/291201_houdou_1.pdf

 

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■行政の非常用電源の燃料備蓄量

気になったのは、

市町村の約1割が、非常用電源を確保していないこと。

 

もしかしたら、太陽光発電+蓄電池があって、

非常用電源は必要ない。

そんな市区町村であればよいのですが、

そんな意識の高い市区町村は、

必ず、非常用発電機も用意してます。

 

30年以降設置の予定のところもありますが、

設置予定のない市町村も71あります。

 

少々心配になってきました。

皆さんの住んでいる市区町村の状況はどうでしょうか?

 

明日に続きます。