生産備蓄 (防災担当の災害対策ノート)

兼業農家の防災担当者が、農業と災害対策について語ります。

帰宅困難者対策 地方

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

今回は、防災と帰宅困難者対策 地方編です。

 

■地方部の移動手段は、自動車になります。

自動車の場合は、電車と違って、不通になることはありません。

道がつながっていれば、移動することができます。

 

■地方で問題なるのは、ガソリンです。

 

東日本大震災の後、宮城県釜石市で話を聞きました。

 

震災の一週間後からしばらく、

一番欲しかったのは、ガソリンだそうです。

 

衣食住は、みなさんの援助でどうにかなった。

だけど、ガソリンはどうにも手に入らない。

ガソリンがないと、車が動かせない。

 

■どうして、ガソリンが手に入らなくなるのでしょう?

 

■まず、製油所(原油からガソリンなどを作っているところ)の現状を説明します。

 

震度5強以上で製油装置が自動停止します。

つまり、燃料の生成が止まります。

震度6弱以上で動力装置が止まります。

つまり、出荷ができなくなります。

 

■被害箇所がないか、点検をして、搬出体制が整うまでには、7日から、10日くらいの期間が必要です。その間は、ガソリンなどの出荷はできません。

つまり、製油所、油槽所に被害がなくても、7日から10日間は、燃料の供給は止まります。

 

■火災や津波などの被害があれば、復旧までに1年以上必要になります。

 

東日本大震災では、全国の3割の製油所が機能を失いました。

 それで、あれだけのガソリンスタンドに大行列が起きたのです。

 

■大きな地震が起これば、製油所、油槽所は7日から10日間は機能停止します。

その間は、ガソリンスタンドに、ガソリンは来ない。

 

■みなさんは、ガソリンはいつ給油するでしょうか?

燃料が空になってからでしょうか?

地震はいつ起こるかわかりません。

できるだけ、早め早めに給油をお勧めします。