生産備蓄 (防災担当の災害対策ノート)

兼業農家の防災担当者が、農業と災害対策について語ります。

防災 熊本地震 支援物資

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

 

■今回は救援物資についてです。

大災害が発生すると、全国から支援物資が送られてきます。

皆さんの善意には頭が下がる思いです。

 

ただ、

個人からの救援物資は受け付けない。

送られてきたら、配送業者にそのまま、持ち帰ってもらう。

そのように決めております。

 

■なぜかというと、個人から送られてくるものは、いろいろなものが混ざって入っていることが多く、また、時機を逸しているものが多いのです。

 

熊本地震では、

SNSで、タオルが足りないと発信した事例がありました。

 

不足した分のタオルは、すぐに補給できたのですが、

全国からタオルが次から次へと届いて、倉庫が山積みになり、ほかの支援物資を入れることができなくなりました。

 

また、中には雑巾のようなタオルを送る人もいて、廃棄するために、お金が必要になりました。

 

■このようなことがあるので、個人からの支援物資の受け入れはしておりません。

しかし、受け入れ場所は大混乱状態で、

荷物を見ながら、受け入れの判断をすることなど不可能です。

 

そうなると、どんなものでも受け入れざるを得なくなり、収拾がつかなくなって、物資があふれかえることになります。

 

阪神大震災でも東日本大震災でも、個人から送られてきた支援物資が、山のように積み上げられ、避難所にもあふれるような状況になりました。

 

その処分のために、お金が必要でした。東日本大震災の時には2000万円ものおかねを支払った市町村もありました。

その分のお金が被災者のために、使えませんでした。

 

■災害の時には、皆さんの善意が必要です。

善意は、お金で寄付してくれるのが、一番良い方法です。