生産備蓄 (防災担当の災害対策ノート)

兼業農家の防災担当者が、農業と災害対策について語ります。

決められる人間を連れてこい!!

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

 

熊本地震の時、

熊本県災害対策本部で、防災対策監が怒鳴りました。

「ばかやろう。決められる人間を連れてこい!!」

 

これは、

防災対策監の指示に対して、

「その件につきましては、持ち帰って検討します」

と、とある部署の職員が答えたからです。

 

そして、

「ばかやろう!!

てめらが、検討している最中に、

現地では、一分一秒で、人が死んでいるのだ。

すぐに、決められる人間を連れて来い」

 

こう続きます。

 

■防災対策監は、会社の組織だと、副社長です。

結構偉い人です。

ただし、外部の人間なので、あまり強い権限はありません。

 

うるさ型の上司なので、

実際に権限を持っている、専務とか常務に煙たがられます。

また元自衛官なので、非常時の専門知識は持っています。

ただし、会社の内情はよくわかりません。

 

■銀行から会社に送り込まれた役員。

専門知識はあるけど、会社の雰囲気にはなじめない。

そんな感じです。

 

■そうなると、副社長と専務・常務の間に壁ができて、副社長は浮いた存在になります。

相互の連携がうまくいきません。

 

■災害対策本部では、

専務や常務が、非常時なのに、

普通の時と同じ対応をして、副社長が怒るのです。

「てめえら、検討しているだけで、何も進まないじゃないか。

現場では、一分一秒が大切なんだぞ!」

 

■最後には、社長が、「副社長、お前の好きにやれ」となります。

これでようやく、災害対策本部が、順調に動き始めます。

 

■防災担当の農家は、みなさんに、準備の大切さを話しています。

そして、人と人とのコミュニケーションにも、準備が大切なのです。

これも結構難しいのです。