生産備蓄 (防災担当の災害対策ノート)

兼業農家の防災担当者が、農業と災害対策について語ります。

津波対策 企業も出資

津波対策が徐々に進んでいる。

災害対策は、政府が行うもの。なんとかして中央から予算を取ってきて、地元の整備を行う。そのような形で日本の防災整備は進んできた。

だけど、それが最近ちょっと変わってきた。

 

浜松市の防潮堤は、整備費用として企業が約300億円を拠出して行われており、民間の力が大きく貢献している。

 

■企業は、世界を相手に戦っている。

企業が津波被害にあったから、製品の納入を待ってくれるわけではない。

納入できないのなら、違う国の企業から製品を買うだけだ。

 

そして、津波被害が予想される国の製品は、納入に不安があるとして、敬遠されることになる。

 

■日本のデメリットだ。

 

津波は、あらゆるものを根こそぎ持っていく。工場であり、事務所であり、人材も失われる。

津波被害を受けた場合、ハードとソフト両面から、いったいどれだけの被害を企業は受けるだろう。

 

そのことを考えると、防潮堤の建設に出資するのは、受ける被害に比べれば、安いものだろう。

地震対策は、企業単位で対策をすることができる。

 

しかし、津波はその地域全体で考える必要がある。

津波はそれこそ水際で防ぐしかない。個別でできることなど、たかが知れている。

 

津波被害が予測されている企業は、ぜひ、津波対策に出資することをかんがえてもらいたい。