生産備蓄 (防災担当の災害対策ノート)

兼業農家の防災担当者が、農業と災害対策について語ります。

持ち家と賃貸(その5) 集合住宅持ち家の場合

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

 

最後は、

集合住宅持ち家の場合です。

 

■大地震が発生して、

マンションなどの集合住宅が壊れた場合は、

とても厄介です。

 

■まず、補修で済むのか、建て替えになるのかで、

住んでいる人の意見が大きく分かれます。

 

マンション一棟、全部住めなくなるのは、

ほとんどありません。

 

例を挙げますと

1号室から4号室までは、何もしないで住める。

5号室から8号室までは、補修すれば済める。

9号室から10号室までは、住めない。

 

■このような場合、復旧費用をめぐって、

会議が紛糾します。

 

1号室から4号室の人は、何もしなくても住めるのですから、

積立金を使いたくありません。

将来の大規模改修に残しておきたい。

 

5号室から8号室の人は、壊れてしまったのだから、

積立金を使って直すのは当然。

 

9号室から10号室の人は、建て替えるしかない。

今払っているローンのほかに、

新しく建てるマンションのローンが増える。

 

■このように、個別の事情があり、

補修するにしても、なかなかまとまらないのです。

 

その点、賃貸であれば、さっさと引っ越せばいいので、

ほとんど問題は発生しません。

 

 

 

 

 

持ち家と賃貸(その4) 戸建て持ち家の場合

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

 

何かあったとき、

持ち家はいろいろと深刻です。

 

■一番深刻なのが、

家は住めるにもかかわらず、

その家にいられない場合です。

 

放射能汚染された福島第一原子力発電所

周りがそうです。

 

■家は住めます。

電気は通っています。

水道も使えます。

でも、

その場所に住んではいけません。

住宅ローンで新しい家を建てた人が

いるかもしれません。

でも家には住めません。

 

■自分の家の周りに、

原子力発電所はありません。

だから大丈夫です。

 

そのように答える人がいます。

 

だけど、

東日本大震災が起こる前は、

福島第一原子力発電所の周りに住んでいる人は、

日本の原子力発電所は、5重の安全装置が

設置されているから

安全だと

聞かされておりました。

そして、それを信じておりました。

 

チェルノブイリの事故があって、

周りに住むことができなくなっていると

分かっていてもです。

 

■ですので、

人が言っていることを、

鵜呑みにして、何の対策も取らない人は、

ひどい目に合います。

 

■それは、歴史が証明していることです。

いつどんなことが起こるか、分かりません。

 

■私たちにできることは、

準備しておくことと、

逃げることだけです。

 

 

 

持ち家と賃貸(その3) 集合住宅賃貸の場合

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

 

今日は、アパートやマンションを借りていた場合です。

戸建てに対して、

集合住宅は、ちょっと不自由です。

 

■そのかわり、日常の生活は便利です。

駅に近い。

職場に近い。

繁華街に近い。

いろいろなメリットがあります。

 

■実際に多くの人が、

集合住宅の賃貸に住んでいます。

 

■賃貸のメリットは、

すぐに、

安全な場所に引っ越せることです。

ローンがないので、気軽です。

 

■特に

小さな子供を抱えた家族、

病気がちな人を抱えた家族、

高齢者を抱えた家族、

このような、人を抱えた家族にとって、

避難所生活は、

特に過酷なものになります。

 

■ですので、

遠方避難をすることが、

その家族のためになります。

 

■せっかく、

地震から生き延びても、

避難所生活で、体調を崩しては、

意味がありません。

 

震源地から、約50キロ。

それだけ離れれば、

日常の生活が待っています。

 

■避難所で、

過酷な生活をするよりは、

遠方に避難して、

新しく賃貸を借りることが、

命を守ることになります。

 

持ち家と賃貸(その2) 戸建て賃貸の場合

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

 

さて、持ち家と賃貸の続きです。

 

■一番良いのは、戸建ての賃貸です。

都市部には、戸建ての賃貸は、少ないです。

あったとしても、築年数が古くて、

地震で壊れてしまいそうなものが多く、

リスクが高いです。

 

■ただし、

郊外に行くと、

程度の良い一戸建ての

賃貸住宅があります。

 

最近は、少子高齢化

住む人のいない空き家が増えています。

 

ですので、一戸建てであっても、

程度の良いものが、いろいろと出てきているのです。

 

■一戸建ての利点は、

いろいろなことができることです。

 

一戸建ての場合、

たいてい庭がついています。

そこでは、野菜が作れますし、

場所が良ければ、

井戸が掘れるかもしれません。

 

■飲み水が必要ではありません。

生活用水があればよいのです。

生活用水であれば、多少水質が悪くても

問題ありません。

 

■災害時に、

生活用水が確保できていれば、

避難所に行かず、在宅避難ができるのです。

 

もっとも、

賃貸の場合は、

さっさと引っ越してしまうことができます。

ですので、一戸建ての賃貸がお勧めなのです。

 

 

 

 

 

 

持ち家と賃貸どちらがいいですか? と聞かれます。

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

 

■防災の話をしていると、

「持ち家と賃貸で、どちらの方がいいですか」

そのように聞かれることがあります。

 

「その人の生活スタイルがあるので、一概には言えません」

立場上そう答えます。

 

■本音は、

圧倒的に、賃貸です。

 

■防災の認識としては、

良いものから順番に書くと

1.一戸建ての賃貸

2.マンションの賃貸

3.一戸建ての持ち家

4.マンションの持ち家

です。

 

東日本大震災

持ち家を失った人は、

いろいろな苦しみを味わいました。

 

this.kiji.is

  

■何も悪いことはしていない。

だけど、原発事故で持ち家には帰れない。

住宅ローンを組んでいた。

住めない家のためにお金を払わないといけない。

(現在は減額や免除の仕組みが整いつつありますが、ゼロにはなりません)

 

■いくら免振装置や耐震対策がなされていても、

原発事故のような災害が起きたら、

そこには住めません。

 

■何かあったら、

すぐに逃げられる。

それが、

賃貸の最大のメリットです。

 

 

 

津波避難に自転車を使おう

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

 

ブリジストンから、新しいタイヤが発表されました。

 

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www.bridgestone.co.jp

 

■ちょっと変わった形をしています。

そして、チューブがありません。

 

いままで、

地面の凸凹の衝撃は、

タイヤの中の空気が吸収していたのですが、

これからは、樹脂製のスポークが

衝撃を吸収します。

 

■そうすると、

災害時に、

ガラスやくぎなどが飛び散った

道路でも、パンクする心配なく、走ることができます。

 

■いままで、

津波避難では、

自転車での避難は、考えられておりませんでした。

それは、災害時において、

パンクした場合、使えなくなる。

そう考えられていたからです。

 

■このような自転車ができれば、

パンクの心配がないので、

避難に利用できそうです。

 

津波避難時に、

自動車を使うことは、

渋滞を引き起こし、

津波被害を大きくする可能性があります。

 

■しかし、

自転車であれば、

徒歩よりも早く

遠くまで避難することができます。

 

■これからは、

津波避難のために、自転車を!」

そのように変わっていくかもしれません。

 

 

 

 

防災営農ってなに?

みなさん、こんにちは。

防災担当の農家です。

 

みなさんは、

「防災営農」をご存知でしょうか。

 

■私は、この言葉を聞いた時、

生産備蓄の取り組みのように、

防災対策のための営農だと考えておりました。

 

■ただ、

読み進んでいくとちょっと違うようです。

災害対応資料集 : 防災情報のページ - 内閣府

 

■防災営農とは

降灰が継続して発生する火山災害被災地では、継続して農林水産業の経営を可能とし、農林水産業の振興を図っていくための防災営農対策を実施する。 

 鹿児島などで、火山灰が降り続く地域で、

営農を行っていくための、政策なのです。

 

■自分が行っているものと、ちょっと違っていて、

残念でした。

 

■農業を主体として考えるのか、

それとも、避難者のための施設として考えるのか、

それによってアプローチは全然違います。

 

■私は、防災担当の農家として、

避難者のための施設を、

農家の立場で提案して、実施していきます。